胃アニサキス症

皆さん、「胃アニサキス症」という病気をご存知ですか?

寿司や刺身を食べて、数時間~12時間後に突然の激しい胃の痛み、吐き気、嘔吐があれば、それは「胃アニサキス症」かもしれません。

アニサキスは寄生虫の一種で、アジ、サバ、サンマ、カツオ、イワシ、イカ、サケなどの魚介類に寄生しています。

アニサキスの幼虫が寄生している魚介類を生で食べることで、アニサキスの虫体が胃の中に入り、胃壁などに刺入して症状が出ます。

日本人は、新鮮な魚介類を寿司や刺身で生食する習慣があるため、アニサキス症の発症は外国に比べて非常に多いと言われています。

アニサキス症による症状は、虫体が胃の粘膜に刺さったことによる痛みではなく、アレルギー反応と関連していると考えられています。そのため、痛みや吐き気以外にも発熱や蕁麻疹などの全身症状が出ることもあります。

治療は、胃の粘膜に刺入しているアニサキス虫体を、内視鏡で摘出します。

虫体を除去することで、痛みは速やかに軽減あるいは消失します。

アニサキス症にならないためには、加熱(60℃で数秒、70℃以上で瞬時に死滅)、冷凍(-20℃で24時間以上で死滅)が有効です。

当院では、胃アニサキス症の治療を行っています。胃アニサキス症を疑うような突然の胃痛を認めたら、食事をせずに来院してください。

Author: ひろ消化器内科クリニック