①胆管がつまる場合
通常の便の色(黄褐色や茶褐色)は、食べ物の消化を助けるために分泌される「胆汁」に含まれる「ビリルビン」によるものです。
ビリルビンは、赤血球の成分であるヘモグロビンが分解されてできたものです。
胆汁は、肝臓で作られ、胆のうに蓄えられます。食べ物を食べると胆汁は胆管という管を通って十二指腸に流れていきます。
この胆汁の通り道である胆管がつまったり、胆汁を作る肝臓の働きが悪くなると白っぽい便になります。
・結石(胆管内の結石によるもの)
・がん(胆のうや胆管、十二指腸乳頭部、膵頭部)
② 胆汁を作る肝臓の働きが悪くなる場合
・肝炎(ウイルス性、薬剤性、アルコール性、自己免疫性など)
③感染症
・小児ではロタウイルスによる胃腸炎(大人も感染することはあるが、ほとんどは軽症)
④脂肪便
そのほか白い便の中に紛らわしいものとして「脂肪便」があります。
脂肪分の多い食べ物を食べ過ぎた時に、消化不良を起こして、「脂肪便」という白っぽい便が出ることがあります。
排便の際に、便器のところに便が浮いて、ちょっと脂がある。このような特徴があります。
脂肪便は経過観察で問題ないことが多いですが、時に膵臓の働きが落ちて脂肪を分解する膵臓の酵素が出にくくなることで脂肪便となることがあります。
白い便が連日続く場合には、医療機関を受診することをおすすめします。