①出血
出血した直後の血は赤色ですが、胃酸の影響を受けて酸化されると黒くなります。血液には鉄が含まれているため、鉄がさびると黒くなるのと同じです。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん、食道がんなどで出血した時に黒い便が時々みられます。
②食べ物、飲み物の影響
海藻類やイカ墨を使った料理、赤ワインを多量に摂取した場合に黒い便がみられることがあります。
また、肉類やチョコレートを大量にとった場合にはこげ茶~黒い便が出ることがあります。
③薬の影響
貧血で鉄剤(フェロミア、フェルム、フェロ・グラデュメット、インクレミンなど)を飲んでいる場合にも黒い便がみられます。
④腸内環境の悪化
腸内に悪玉菌が増えた場合に黒っぽい便になることがあります。
便秘の時に硬いコロコロした黒い便が出ることがあります。
また、下痢や便秘の際に、細い便や黒い下痢便にコロコロした便が混じることがあり、その場合はストレスによって腸内環境が悪化し、下痢や便秘をきたしていると考えます。
黒い便が出た場合には、消化器内科を受診するようにしてください。胃カメラをして胃がんや潰瘍がないかを確認する必要があります。
また、血液検査で貧血がないか確認が必要な場合もあります。