胃がんリスク検診(ABC検診)でピロリ菌を指摘されたり、バリウム検査でピロリ菌を疑う胃の粘膜所見を指摘されて、来院される方がいらっしゃいます。
現在の保険制度では、「胃カメラをして慢性胃炎の所見がある」場合に保険適応でピロリ菌の検査、除菌治療を行うことができます。
他の病院などで半年以内に胃カメラをされて、慢性胃炎の診断を受けている方は、追加で胃カメラを行う必要はなく、ピロリ菌の検査、除菌治療を保険で行うことができます。
なぜ半年なのかというと、現時点で胃がんがないかどうかをしっかり確認する必要があるためです。
半年以内に胃カメラをされていれば、ピロリ菌の検査、除菌治療を行うタイミングでの胃がんは否定的だと考えられます。
前回の胃カメラの検査から半年以上経っている方は、ピロリ菌に関連した胃炎を確認するとともに、胃がんを認めないことを確認するために、胃カメラの検査を行っていただく必要があります。
胃カメラを行わずに、ピロリ菌の検査だけ行いたい、除菌治療だけ行いたいという方は、自費で検査、治療を行うことはできます。