先日、日本ヘリコバクター学会 2023年度の教育講演会を受講してきました。
Helicobacter pylori(H.pylori)の基礎、感染診断の基本、治療についての講演がありました。
H.pylori感染と胃癌について
・H.pyloriに感染すると、胃粘膜に慢性の炎症が起きてきます。
・慢性胃炎により胃粘膜の萎縮が進むと胃癌発生のリスクが高まります。
・H.pylori感染によって胃粘膜上皮の破壊と再生が繰り返されると、腸上皮化生が起きます。腸上皮化生が起きた患者さんの一部が胃癌になります。
・H.pylori感染以外にも胃癌発生のリスクはあります。喫煙、塩分摂取
以前投稿した通り、ピロリ菌の検査方法はいくつかあります。
ピロリ菌の検査方法についてはこちら
それぞれ感度、特異度があり、下記にまとめます。
H.pylori感染の診断と治療ガイドライン2016
除菌適応疾患A:除菌が強く勧められる疾患
- H.pylori感染胃炎
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
- 早期胃癌に対する内視鏡治療後胃
- 胃MALTリンパ腫
- 胃過形成性ポリープ
- 機能性ディスペプシア(H.pylori関連ディスペプシア)
- 胃食道逆流症
- 免疫性(特発性)血小板減少性紫斑病
- 鉄欠乏性貧血
ピロリ菌について、気になることがありましたら、お近くの消化器内科でご相談ください。